わたしの産んだ、3人めのこどもは、のゆり、という。

21トリソミー、ダウン症を持つ三人目のこども、のゆりとの日々。きょうだいブログ『あおとわたし』(https://aoinotediary.hatenablog.jp/)も始めました。

のゆ、いなくなる

のゆが公園から見えなくなり、探し回っても見つからず、死にそうなきもちになったころに近くの駐在所から電話があるという奇跡のようなできごとがあった。その間にもまったく関係ない連絡がLINEには入ったりするのが、世界が何層にもなっているような不思議…

陽気な幽霊

わたしの頭の中に陽気な幽霊たちが住み着いて、昨日の夜からおしゃべりしてる。わいわいわいわい。1人は素朴な陶器のような白い肌とどことなく優しい眼差しと大きなすなおな体でもって、全部のチャンネルを開けっぱなしにすることと細やかに優しく火を配るこ…

おっとのこと

わたしには、結婚して15年になるおっとがいる。知り合った頃はまだ2人とも高校生で、お互いの中の似ている部分がつよく共鳴しあい、真反対の部分はおもしろくみえたもので、特に妙な組み合わせだとはおもっていなかったけど、大人になってみるとわたしたちは…

本を読んで暮らす

海のそばの町から町へ、引っ越したはじーの家は、むかしわたしたちが数人で毎週末のように過ごしていた西荻窪のへやの空気を纏いながらイマにアップデートされていて、私はたくさんの今すぐ読みたい本や、必ず見ようと思うアニメや、これから気にしてみよう…

海のまちののゆ

海の近くに住んでいる友達を訪ねたので、今もまだ頭の中が、広々している。昨日の海は静かで、水色と灰色の間のような、湖のような海で、暗い鰯雲とキラキラした薄い風のような雲が一つの空を分かち合っていた。あの辺りに住んでいたら体がずいぶんのびのび…

絵を描くのゆ

のゆとあおが今のこどものアトリエに通うようになって、半年以上経った。金曜の夕方、それはわたしの一週間の中の癒しの時間である。もともと療育先のアートのクラスに通っていたけれどそれは月に一回だけで、それなりに距離もあり、連れていく負担もあり、…

踊るのゆり

2歳ごろだったと思う、療育先のクリスマス会でみんなで「パプリカ」を踊ることになった。といっても舞台ではなく、広いフロアに出てみんなで踊るというものだ。家では録画したパプリカの動画を何回もかけてまいにち踊った。あおがいっしょに踊ってくれて、パ…

できること できないこと

のゆが就学相談で、発達検査をうけた。3歳程度という数値が出ると聞いていたけど2歳10ヶ月という数値だった。「同年代の子どもに比べると…」という表記に、唖然とする。そんなふうには、もう何年も考えていなかったから。 たしかに、できないことは、たくさ…

おうちにかえる

吉祥寺美術館で少し前、ペンギン街に出る、というようなタイトルで、Suicaのペンギンの展示をやっていた。近くに行ったのでのゆと、あおと、わたしと夫の4人で入った。入り口には大きなパネルで展示のタイトルの絵が飾られていて、ペンギンたちがたくさん横…

ふいに泣く

木曜日、のゆの就学のためのいろいろの一環で、集団考査というものがあった。体育館に就学相談を受けているこどもたちがあつめられ、たくさんの判定員がいるところでなにやら集団活動をするという。話には聞いていたが、前は、「そんなの絶対、のゆは何もし…

あす、わたしのむすめは旅に出る。

なつやすみ。毎朝のゆにマッサージしたり、関節をひねるとかバランスをとるとか、いろんな動きや働きかけをすることを目指している今、最後はのゆを抱っこしてくるくるまわったり、体をゆらしたりしている。そのたびにもう5歳なのに,軽くて小さくて、ずるい…

小さきものと、ともに生きる

6月のあたま、金澤翔子さんの映画「ともに生きる」を見た。公開翌日くらいの勢いだったが計画していたわけではなく、その日は祖母の3回忌でわたしと母でお寺に行き、簡素な法要を済ませ、いとこや伯父に挨拶をしてバスに乗るもまだ午前中だったので、こんな…

ピカピカ

幼なじみのお母さんが亡くなった。幼稚園も小学校も違ったけど、1番近くに住む同じ歳の女の子で、母同士も親しくしていたので(と言ってもあの時代のママ友である母たちはつつましく最後まで名字にさんをつけて呼び合っていた)、幼い頃は時にわたしと妹、彼…

くるしい心

いつも行っているもりのようちえんで、篠木さんという写真家でありこどもたちの自然遊びの大先輩がたくさん写真を撮ってくれるのだけど、今小学生になっている女の子の幼稚園時代の写真をいまになって受け取ったともだちが、その写真をみると、「泣けてしま…

さよならシャンシャン、そしてかわいいのゆり。

シャンシャンが中国に帰る。 シャンシャンはのゆりとおないどしだ。秋に生まれたのゆりが年を越して心臓の手術をした6月、シャンシャンが1歳になったというニュースがたくさん流れていた。なのでわたしの中でシャンシャンはのゆりと同じころに赤ちゃんだっ…

海にいく(きょうはわたしのこと)。

ねえ知ってる?海は存外遠くて(行きの1時間はそれなりに遠く感じた、立ちっぱなしの小田急線の中。昔見たゴダールの映画でアンナ・カリーナが【だったと思うんだけど、フランソワ・トリュフォーの『家庭』のシリーズだったかもしない】ぐいっと一息エスプレ…

あなたが心配

新型コロナワクチンの3回目を打った。2回打ってまあいいかとほったらかしていたらまた感染拡大すごいと言うし、予約なしでできる臨時会場ができていたので金曜の夕方に寄ってきた。多少の副反応は覚悟していたけど思ったよりひどくて、翌日午前中には寒気が…

よりそうこころ

本来まったく虫歯ができない体質だったのに、妊娠、出産をしてからのわたしは虫歯の問屋になってしまった。半年、歯科検診が空いたらもう虫歯ができていて、12月に2カ所も治療した。幸い、「削って詰める」程度の治療だった。 2回目の時、留守番を頼んでいた…

メキシコと、どうぶつの森

昨日かりんとニュースを見ていたら、こどもの自殺についてやっていた。新学期前に自殺が増えると言う話だろうと思ったら、コロナ禍の影響について報じていた。家庭内暴力、貧困、こども食堂の取材の後、「楽しみにしていた行事が次々となくなって、キツかっ…

わたしのむすめ。

わたしが1番はじめに産んだむすめは、かりんという。5年生になって体操服が小さい、上着が小さいというので色々買い直した時にふと気づくと、太ももも今までの棒のような足ではないし、肩幅も、肉はあまりついていないけどわりとしっかりと骨があらわれてき…

祖母の喪服

祖母のお通夜が決まったので当日になってウォークインクローゼットの奥から喪服を探し出す。忘れていたけど祖父の葬儀の時に祖母からもらった喪服で、黒いレースのワンピースがあった。もらった、というより、妊婦だったわたしのために母が祖母の納戸から見…

祖母の死

103だった祖母が死んだ。どこがどう悪いと言うのではなく、体のあちこちのパーツが使用年数に耐えかねて擦り切れてくるような弱り方で、体調を崩しては、持ち直すことを繰り返してきた数年だった。少し前に転んで頭を切り、救急車で運ばれたけど、入院したら…

のゆのともだち

兄(あお)がとにかく外遊びがいちばん落ち着くひとなので、のゆはやたらと公園にいるが、時折、ふしぎな出会いがある。のゆは体が小さくて2歳の学年の子と見た目は変わらないし、足取りも時々おぼつかない。でもやっぱりもう赤ちゃんには見えなくて、ものを…

わたしのむすめ。

最近、いろんなツールを使ってのゆへの療育や彼女の変化を記録しまくっていた。もともと記録魔なので、あおもかりんも小さい時の育児日記はそこそこある。のゆには、小さな成長という言葉も大袈裟なほどのスモールステップがたくさんたくさんあるので、しぜ…

1週間

あっという間に1週間経った。生活は何も変わっていない。日に日にコロナの感染者が増え、病床の逼迫と保健所のオーバーワーク、入院先がなく連絡も取れないまま亡くなった自宅療養の人のニュースなどが伝わるようになってきた。こうなったらまた引きこもって…

3日目。

連休最終日。 昨夜はおっとがのゆの寝かしつけをしてくれたので、ゆっくりオンラインヨガをする。クラスの録画を見ながら時々寝そうになるくらい眠いけど、ネトフリに入ったのでリストに入れた『パラサイト』を観る。長くハラハラする映画を見るのはしんどい…

2日目。

緊急事態宣言2日目。 凧揚げに行きたいなと思ってたけど風がないので家であそぶ。冬休みなかなかできなかった、粘土遊び。かりんもいて3人で楽しそうに「お弁当屋さん」。お弁当用のきれいなピックを、粘土遊び用にあげた。 夕方こどもたち『シザーハンズ』…

日記

緊急事態宣言1日目、三連休のいちにちめ。 朝、納豆もちをたべる。掃除、洗濯のあと、登録したばかりのオンラインヨガをする。かりんは一緒にやってたけど、そのうち自分のお気に入りな体操の動画を隣でかけ始めた。お昼の前に外に遊びに行く。あおは乗り始…

緊急事態宣言発令

緊急事態宣言が発令された。カフェもお酒を出すところも、午後8時で閉めろという。カフェが閉まってしまうなんて。わたしが今の生活でなく、学生や独身で働いているとかだったらとても辛かっただろうな。 今日の療育は収穫が多く、行ってよかった、と思って…

緊急事態宣言が出る日からの日記。

1月7日。 昨夜も見事に寝落ち(寝かしつけの添い寝で先に寝るパターン)。朝起きたら4時半だった。目を覚ますためスマホで少し漫画を読む。足のネイルを落としている途中だったことを思い出し、爪の手入れをしながらドラマの続きを見ようとテレビをつけ、つ…