わたしの産んだ、3人めのこどもは、のゆり、という。

21トリソミー、ダウン症を持つ三人目のこども、のゆりとの日々。きょうだいブログ『あおとわたし』(https://aoinotediary.hatenablog.jp/)も始めました。

海へゆく

三連休に、夫の兄の家族と海に行った。昨年わたしの妹とわたしたちで訪れたホテルで、メゾネットタイプの部屋があるので人の家にいるみたいな感じでわいわい泊まれる。行く前の天気予報はずっと雨、姉からは、「雨予報だけど水着持ってく?」というラインが来たが、もちろんです、送りました(•̀ᴗ•́)وという返事だ。わたしとかりんは、家族の中では自他共に認める晴れ女なのだ。雨の予報も気にせず、前日にうきわをかった。なんとしても海遊びをさせなくてはならぬ。そうでないとかりんが、夏中どころか来年まで海で遊びたかった、というだろうから。

 

熱海の手前くらい、踊り子号から外を見ていると、だんだん薄日がさしてきた。その後は、海に、小雨が降ったりやんだりするのをあまり心配せず眺める。当のかりんはいとこたちと、トランプや、小さい盤のオセロに夢中で、たまにわたしが海だよ!と声をかけると思い出したように外を見て顔を輝かせる。わたしはのゆを抱っこしたままご飯をあげたり外を見せたり。ダウン症の子は視覚も弱いという。車窓の景色なんか色が流れるように見えたりとか。のゆには、そとはどんな風に見えるのだろう。

 

ホテルにつくと、水温もさほど低くないことがわかった。チェックイン前なので更衣室で水着に着替える。夫も水着になるしわたしはのゆを抱っこしていたので少し迷ったけど、やはりわたしも着替える。水に入るかどうかは別として、濡れてもいい支度があるかどうかで、こどもについていく可動域はぐんと変わる。

 

かりんは海辺に飛び出して行き、波を飛び越えたり、ウロウロして貝を探したり、のゆは海辺で飛び跳ねるこどもたちを眺めて喜んだり、無謀に海に入っていかないかと心配したあおは、意外にもびびりやで、波が来ると真剣な顔で踵を返して走ってくる。何は無くとも、やっぱり海。白い砂浜に美しく青い海というビーチで寝転ぶのも懐かしいけど、日本の浜辺で少しくもったような薄青くあいまいな水平線を眺めるのも好きだ、黒い湿った砂に波が模様を描くのを見ながら、足跡をつけて歩くのも好きだ、綺麗な貝はあまりなくても、貝の破片、陶器の丸くなったやつとか、ワカメとか、絡まった海藻を避けて歩くのも、ホテルのベランダの小さなデッキチェアに座って海の音が聞ければそれで何時間でもいられるくらい好きだ。

 

のゆは、砂の上に立たせるとイヤイヤと首を振って泣いて嫌がった。そのうち砂浜、芝生、川辺にも歩行デビューさせるつもりのわたしとしては、大サービスだったんだけど、心外だ。嫌なものは嫌、なのゆなので、いつ砂浜で遊んでくれるか、ちょっと、しんぱい。