わたしの産んだ、3人めのこどもは、のゆり、という。

21トリソミー、ダウン症を持つ三人目のこども、のゆりとの日々。きょうだいブログ『あおとわたし』(https://aoinotediary.hatenablog.jp/)も始めました。

気難しいのゆ

土日めいっぱい活動して、さすがに疲れが残っていた月曜日。ちょっと遠くのセンターでの診察とPT(理学療法)が入っていて出かけた。診察でお医者さんと見るとのゆは大泣きし(注射もないし何も痛いことはない、しかも特別にサラッとした診察だ)そのあとしばらくPTの時間までは新しい可愛いマグポーチ(ピンク色でピカピカしてて、花柄のビニールの中に造花のお花が閉じ込められているという代物)をいじって機嫌良くしていたけど、PTの部屋に入ると、いつになく気難しく、先生から体を半分後ろに背けて、チラチラと様子を見るだけで決して動こうとしなかった。

 

お気に入りのチェーンのおもちゃをもらうとそれをいじいじといじったまんまピクリとも足腰は動かず、それをちょっと遠くに置いておくと知らん顔。先生が別のおもちゃを取りに行った瞬間に隙をついてチェーンを引っ張って手に入れるので笑ってしまう。知恵もついた。気持ちも成長した。「体調が悪いんでなければ、まあ、だんだんいろいろわかってきたってことですよ」と先生は苦笑する。「やらせよう、としてるとバレたらもう嫌だ!だから、いかに楽しく遊んでる中で、それとなくできるかですよね」と。そういう段階に来てる、という。

 

赤ちゃんのときは、体だってさわりほうだいだったし、マッサージも体操も、いくらでもできた。そんな時期はあっという間なのだ。と、療育マニアの私は嘆いてみる。でも、気難しいのゆはすごくかっこよかった。確固とした意思をもって、おとなを観察し、決してまけず、誤魔化されず、好きなものにだけ手を伸ばし、自分の機嫌を自分でコントロールした。だから、嘆いてみたのは半分うそで、やっぱりのゆの、これも進化を、そしてその日以降垣間見える彼女の気難しさを、わたしは尊敬し、愛している。