わたしの産んだ、3人めのこどもは、のゆり、という。

21トリソミー、ダウン症を持つ三人目のこども、のゆりとの日々。きょうだいブログ『あおとわたし』(https://aoinotediary.hatenablog.jp/)も始めました。

のゆの新生活

心臓の数値に問題ありと、検査した病院に救急で(!)いくように言われたものの、先日とあまり変化はないとあっさり返されたのゆの最近の生活の変化は、スプーンの練習、としておかゆをたべるようになったことだ。人形の口に入りそうな小さな先がついたほそながいスプーンに、おこめの粒が砕かれたようにつぶされたおかゆをほんの少しのせて、口もとに寄せると、わかっているのかいないのか、とおもっていたけど絶対わかってるなと最近おもうかんじで、ちいさな口をあけるようになっている。口腔リハビリで、初めてスプーンの練習を教えてもらった時にはとろみをつけたミルクで、あまり好きではないようなかおで、べー、と出していたけれど、おかゆにしてからは調子が良い。ちょっと厚みのある小さなぽってりした舌と一緒に、おかゆが出てきてしまうこともあるけど、おおむね中にはいるようになり、口のまわりを拭いているガーゼについている分を除いても、まあまあ、少しは「食べている」といえそうだ。

 

かりんもあおも、おかゆをあげ始めたら見る見るうちにたべる量は増え、おかゆの上澄みだのおもゆなんていうものはつかったこともなく、スプーンを口に入れて顎をそっと抑えて、飲み込む手助けをする、なんてこともしたこともなかった、あらかじめ決まっているというようにどんどん、おかゆをのみこんでいたことを、いまさらながらすごいことだとおもいだしている。

 

しかし、ダウン症協会が出しているパンフレットによると、スプーンがうまくいかないときは中断して「味覚体験」から始めると良いと書いてある。みんなが食事をするときに食卓に参加して、刺激の弱いものを指につけてぺろ、と舐めさせるのだそうだ。なんとたのしそう!

 

おかゆを食べるのは昼間とか夕方とか、寝てしまう前にとひとりでたべさせることが多いので「味覚体験」のような華やぎはあまりない。つぎのアトラクションは「味覚体験」だ。果実、果汁はまだだめらしいから、みそしるあたりがよいだろうか。たのしそう。のゆの新生活はたいてい、家族みんなの、アトラクションになる。