初聖体後、最初の教会学校。ミサのあと、最後の初聖体のクラスがあった。わたしはすっかりそのことを忘れていたのでハッとして、のゆりに「のゆ、もう一回授業あるって」と声をかけて教室にうながしたら、となりにいたかよちゃんが「よかったね!」と笑顔で言った。一緒にクラスに行くことを、よかったね、と彼女は言ったのだとわたしは驚く。だって、授業でのゆりは特にしゃべるわけでもないし、隣でぬいぐるみをいじっていたり、みんながプリントに何か書き込むときは絵を描いていたり、授業を共に受ける仲間として何か役に立つことはまったくないので。でも、そういえばかよちゃんはいつものゆりを面白そうに見ているし、うふふ、と笑っていることもあるし、合宿の時もさんざん遊んだし、彼女にとってのゆりは、ちょっとおもしろい同学年の女の子なんだろう。ともだち、なんだなとふとおもった。彼女にとって、のゆりは。
のゆりの認識するともだち、はまだいまのところとても狭くて、名前を呼ぶのは数名なのだけど、それだって、わたしが見ていてわからないだけで、のゆりはその時その時隣にいる子どもを、ともだちと感じているのかもしれない。そうならいいなとおもう。のゆりには案外たくさんともだちがいるのかもしれないよ。